空き巣の多いエリア
平成24年の統計では、東京都内で発生した侵入窃盗の件数は、7,970件でそのうち空き巣による被害は3,473件です。
警視庁のサイトの事件事故発生状況マップを参照してみると、
都内で侵入窃盗の多いエリアは世田谷区や新宿区で後を追うのが江戸川区です。
23区外では町田市や八王子市でも多発しています。
侵入窃盗のうちの43%強が空き巣による被害です。
従ってこれらの地区が、そのまま空き巣被害件数でも上位に来ることは、容易に想像できます。
空き巣が最も嫌うのが、監視の目です。
空き巣被害の多い世田谷区は23区中で最も人口が多いために、
上位に入っても仕方がないとはいえますが、比較的所得の高い層が住んでおり、
裕福な一戸建ての家屋が多く並び、細い路地が入り組んでいるので逃走経路も確保しやすいなどの特徴があります。
近隣付き合いも希薄なため、空き巣も狙いやすいというエリアなのでしょう。
新宿区にも同じような特色が考えられます。
一方で江戸川区は千葉県と境を接しています。
都県境を越えるという環境も、空き巣に安心感を与えている一面がありますね。
このような傾向は、同じく隣県と境を接する町田や八王子にもあて嵌りそうです。
ところで空き巣に人気のある物件としては一戸建て住宅が首位に来ます。
続いて4階以上の中層住宅が好まれています。
これらへの侵入経路はダントツで窓からです。
住宅の死角
住宅街で侵入しても外から見えにくい、死角になるような家を物色し、実行に移すようです。
植木が生い茂り、ひとたび敷地内へ入れば後は外から姿が見えないような家屋に住んでいる人は
危険性を顧みる必要があるのではないでしょうか。
警視庁では空き巣の足場になるようなものを窓の傍に置かないように、啓蒙活動に努めています。
特にエアコンの室外機が侵入の足場に利用されやすく、注意を呼びかけています。
ただしエアコンの移設というのも工事を伴う面倒なものです。
このような場合は窓に補助カギの取り付けや、センサーライトやセンサー式の警報ブザー取付けも有効な防犯手段になります。
また外出時の施錠も大変重要です。
中層以上の集合住宅居住者に無施錠の外出傾向が見られます。
これらは空き巣を招待していると同じことなので、留守にする際は必ずカギをかけるように注意を促しています。
女性の一人暮らしなどの場合はピッキングに強いシリンダー鍵に取り替えたり、
防犯サムターン式の鍵に付け替えたりするとより安心です。