自分で守ろう自分の暮らし・自分の街

防犯意識

これまで紹介してきたように、現在の日本では工夫と投資次第でさまざまな防犯対策をとることができます。
しかし、東京都の防犯対策でもあったように一番大切なのは私たち住民がもつ防犯に対する意識なのではないでしょうか。
いくら警備会社に依頼しても、補助錠をつけてもそれだけで安心してしまっては何にもなりません。
23区内でもいわゆる下町と呼ばれる、人のつながりの強い地域で犯罪が減少傾向にあったり、
発生件数じたいが少ないことからも地域住民のつながりも大切でしょう。

また、最近では以前のように費用をかけずとも防犯対策がとれる仕組みもそろいつつあります。
パソコンのWEBカメラで室内を検索し、携帯の回線を利用して画像を送信するものなどは、
数万円の初期費用で取り付けることができます。
ピッキング自体が減少傾向にあるように、泥棒たちはほんのすこしの時間のスキをついて侵入してくるのです。
犯罪の手口はいつでも「進化」をしているといっても過言ではないのです。
防犯性の高い鍵や補助錠、ドア・シャッター・ガラスやフィルムなどを選ぶときには、
官民合同の会議によって「防犯性能が高い製品」と評価されたCP認定(CrimePrevention防犯)を受けた製品を選ぶなど、
私たち住民も決して人任せにしない防犯に対する姿勢が必要なのではないでしょうか。

オートロックだからといって安心できない

また、今回防犯対策についていろいろと調べているうちに、
オートロックのマンションだからといって必ずしも安心できないということが分かりました。
主人の同僚でオートロックのマンションに住んでいて、
室内にいるときに鍵をかけずにいたら、突然、見知らぬ人がドアを開けて入ってこようとしたといいます。
中にいた同僚と目があって、「すみません。間違えました。」といって慌てて立ち去ったそうですが、
賃貸でもない分譲マンションで自分が買った部屋を間違える、なんてことが本当にあるのでしょうか。

もしかしたら、泥棒が留守だと判断して侵入しようとしたのかもしれません。
現に、その間違えた人物がマンションの住人の誰だったか、結局わからずじまいなのだそうです。
改めて考えてみると、マンションの入り口で自分の後に誰かが入ってこようとしたら、
その人が本当に住人かどうか確かめることもせず入れてしまうことが多いのではないでしょうか。
私も何度か「大丈夫かな?この人?」と躊躇しつつもそうしてしまったことがあります。
防犯対策をしてもらったときにも業者さんから注意されましたが「被害がおきてからでは遅い」のです。
多少、嫌な思いをしてでも「失礼ですが、どちらさまですか?」とひとこと聞くことで、
マンション全体を窃盗の被害から守ることができるかもしれません。

みなさんも、ぜひ、家族で防犯対策をどうしていくかなど話し合ってみてください。
そして、不安な点があれば自治会や町会に掛け合い、場合によっては自治体に提言するなどして、
街全体で対策をとるようにしてみましょう。
住民が住みやすい街は泥棒が嫌う街です。
そんな環境を目指して、侵入窃盗(空き巣)被害のない街づくりを目指していきましょう。