シリンダー錠とは・最近の空き巣被害の傾向

シリンダー錠の特徴

ピッキングの被害に遭いづらい鍵のタイプとしてシリンダー錠という名前を聞いたことはないでしょうか。
シリンダー錠とは円筒の中に、スプリング付きのタンブラー(開閉をさえぎるためのピンのようなもの)
きざみに合った鍵を入れることで、鍵が施解錠するタイプのもの。
ほとんどの場合、カギを交換する際はこのシリンダー部分のみ交換することができ、
形が合えば、安全性の高いタイプに変更することもできるのです。

このシリンダータイプの鍵は構造が複雑であるため、ピッキングの被害に合いにくいと言われています。
簡単に交換ができるため、賃貸住宅などで大掛かりな工事ができない住宅でも、
シリンダー錠の交換ならOKというところが多いそうです。
また退去する際に元の鍵に戻すのも簡単にできるので、原状回復するときにも楽に元に戻せます。
構造を見てみると確かに複雑でサムターン錠よりも堅牢なイメージがあるシリンダー錠。
しかし東京都の防犯対策についてまとめたサイトなどを見ていると空き巣の被害なかで
ピッキングやサムターン回しによる被害は全体の被害数からするとごくわずかであることが分かります。

では一体、どんな被害が多いのかというと、被害の大半はガラス破りか無施錠であったことに起因する被害なのです。
確かにベランダのがガラスを割るのは玄関のドアをこじ開けるより明らかに簡単ですよね。
集合住宅の2、3階程度なら地上からよじのぼって侵入できますし、
最上階でも屋上から侵入すれば簡単にベランダにたどり着けます。
あとはガラスを割るだけというわけ。
無施錠で外出することなんてあり得ない!と思われるかもしれませんが
ちょっとしたゴミ出し、郵便物を取りに行く、子供を迎えに行く…
こんな用事なら鍵を閉めずに家を出てしまうこと、ありますよね。

合鍵を作られるケース

また意外なのが合いかぎを使って侵入する空き巣もいるということ。
私自身も含めて、外出するときに鍵がない!という事態を防ぐために玄関の靴箱などの上に
鍵の束を置いているかたは多いと思うのですが
ちょっとしたスキに鍵を持ち出されてコピーされて窃盗の被害にあうというケースもあるのだそうです。
また鍵を持たずに外出してしまったときのために、ポストやメーターボックス、
植木鉢の下などに合いかぎを隠している方はいないでしょうか。
こうした置き鍵はとても危険です。知らないうちに鍵をコピーされて知らないうちに空き巣に入られて…
という被害も最近増えてきているのです。

また、空き巣の手口も巧妙化していて、すぐに被害があったと気がつかれないように室内を荒らしたりせず、
現金も全部を持ち去らず、一部だけを抜き取るなどして、「あれ?考え違いかな?」と思わせる…
というやり方もあるんだとか。
合いかぎを作られて、知らない間に頻繁に入ってこられ、
給料日のたびにお金がなくなる…なんてことにならないように注意したいもの。
また女性に多いパターンですが、パートナーと別れた後、
渡していた鍵のコピーでいやがらせや窃盗の被害にあうということも。
彼と別れたら鍵を交換するくらいの気持ちでいたほうがいいのかもしれません。