行政の防犯対策
ここまで23区でとられている防犯対策についてまとめてみました。
行政のホームページを見ていると気がつくことがあります。
市役所や区役所の中で防犯対策について担当している部署といえば、
防災課、危機管理課や生活安全課など担当が分かれている場合も多くあります。
それらの複数の情報が「防犯」という観点から一つの切り口でまとめられいるところ、
またトップページから「いざというときのために」などと、
分かりやすく見出しをつけて一度にまとめてみられるような市・区は防犯意識が高く、
効果もあげているように感じられました。
なかには「防犯」という見出しがなく、まちづくり、防災、青年育成などの
ページにばらばらに防犯に関する情報が掲載されているところも。
これでは助成金などの申請をしたくても、どこを見たらいいのか分かりませんよね。
全体的に23区の区役所の方が都下の市役所よりも、情報が見やすいという印象を受けました。
特に都下のサイトでは助成金などの有無については過去の報告書でまとめられているのみで、
現時点で助成があるのかどうか分かりづらいところが多いようです。
みなさんがお住まいの地域の役所のホームページで防犯に関する情報が見づらいと感じたら、
もしかしたら、防犯対策自体がうまく機能していないかもしれません。
メールなどで提言して改善を求めてもいいのではないでしょうか。
では各区で実際にとらえている対策をひとつひとつ見ていく前に23区外の街の防犯対策から見ていきたいと思います。
東京都下で防犯対策についての情報が充実している市を中心に紹介します。
府中市
府中市市民生活の安全確保に関する条例に基づき、市民と市内の事業者が協力して防犯パトロール活動を実施。
業務中に「地域安全パトロール」のボディパネルを着装した車両やパトロールプレートを付けたバイク・自転車で巡回し、
通常の業務と併せて、市内の安全確保に協力してもらっている。
三鷹市
安全安心・市民協働パトロールとして住民や市内の事業者が協力してパトロールを行っている。
声かけやあいさつを通して空き巣などの犯罪を未然に防ぐこと目的としており、
取組みが始まって以来、市内の犯罪発生数は減少し続けているそう。
武蔵野市
武蔵野市生活安全条例に基づき、市内で建物を建てる場合、
建築主は防犯設備の設置について武蔵野警察署と協議する必要がある。
武蔵野市市民安全パトロール隊として、地域を熟知した市民がパトロールを行う。
夜間パトロールは複数の隊員で行い、年に数回、警察と合同で夜間パトロールも実施している。
業務を委託された警備会社がホワイトイーグルという名前の市内安全パトロール隊として市内を巡回してパトロールしている。
スピーカー装置を使った、防犯のための啓発広報も行っている。
また愛犬家によって結成されたボランティア団体・武蔵野ワンワンパトロール隊が
防犯腕章をつけて愛犬の散歩中に不審者や危険な状況などを目にしたら、110番通報する仕組みも。